毎年この時期は大空襲、2度の原爆、敗戦と戦争を考える時期ですが、近頃は一年中戦争の事が頭にある気がします。終わりよけばすべてよし、結果オーライという言葉がありますが、目的の為の手段がちゃんとしたものでないと長期的に見て何か腐っていくような気がします。最近の元首相暗殺を発端とした一連の疑惑もそんな感じです。最も行くところまで行くと手段は限定されてしまうのでしょうか。
話は変わりますが今年は松本清張没後30年だそうです。昨年から少しずつ読んでいる本が偶然にも松本清張の晩年の作品『神々の乱心』でなんだかタイムリーです。読み終えたら遠藤周作『深い河』、その後は鈴木大拙辺りにいこうかと思っています。(鈴木大拙が流行っているので先にしようか、まあどうでもいいですが。)共通しているのは新興宗教、キリスト教、仏教…と、宗教に関わりがある事です。意識したつもりはないのですが関心があるのだと思います。自分が関心を持った事が世間的にも関心を持つ人が増えている事であるのはよくあることです。
今までは戦争と宗教に関して個々人が考えなくても良いようにこれたのですが、考えないといけなくなる時期が近づいているのかと感じます。
2022年08月22日
2022年08月10日
R3BY振り返り
R3BYの酒造りも終えても期限のあるような仕事等をしていたらいつの間にかこんな時期になっていました。酒造りを振りかえってみると、相変わらず酒造りは難しい、という事を実感しています。色々考えて設計して造った新商品のお酒が、その作為性とは裏腹なお酒になっていたり、普段通りに造ったお酒に新商品で出す予定のニュアンスがでていたり。歎異抄でいうところの他力本願という言葉が頭に浮かびます。その難しさが酒造りの魅力かもしれません。最近酒造りが長い旅のように感じられ、なかなか結果に繋がらなくても、"旅こそが報い"というスティーブジョブズが好んだ言葉を知り自分もその言葉に癒される思いです。相変わらず単純作業の最中はspotifyのポッドキャストを聞いていて、単純作業の時間が自分に対するご褒美のようにも感じられるようになりました。手段の目的化という言葉は否定的な意味で使われる場合が多いけれども労働そのものが目的となる事はそんなに悪いことではないなと想像します。