2025年10月11日

米…たびたび起こる米問題です。しかし今回は食用米が発端ですのである程度周知の事かかと思いますが、食用米が足りない事が判明し価格が高騰している状況です。現在どれだけの食用米が存在しているか正確に把握できていないためでお酒の業界であればありえない話ですが、米の業界では難しいのでしょう。お酒には酒税が絡むので製造者に対して製造数、在庫数、出荷数が厳密に調査されます。3年に1度ぐらい税務署の担当者が来られその3年の間の帳簿を調査、それらが正確かそしてそのタイミングでの在庫数が正しいか等を確認します。弊社にも先日来られ300mlのサンプルの集計漏れが指摘事項となりました。


食用米の値上がりによって酒米から食用米に切り替える農家が増えて酒米の作付けが減る事を防止するためJAが概算金を引き上げ酒米の作付けを確保してくださいました。これは冬頃の事でしたが、その後も食用米の相場が上がり続け購入する段階になり酒米の価格が更に上がってしまいました。今年使用する米の数量は昨年秋に希望数量(減らす事は難しいので発注に等しい)を提出済ですので、今は2倍前後になった酒米の価格を前に今後の米価格の上下を予測しお酒の価格を検討しないといけません。しかしこの1年、米の業界の情報に触れる機会が多かったのですが、まだまだ複雑で予測が難しいです。大阪の堂島の米の先物が米高騰の原因という意見もあったりしましたがどうなんでしょう?? NHKの『英雄たちの選択』で江戸時代の堂島での商人の取引と幕府による介入などを見ていても結果的に市場は落ち着くところに落ち着くように感じたのですが、米の需要と供給を正確に把握できたのは商人達の方だったのも今に通じる話でした。


お酒の価格をなかなか決定できず、日々過ごしているわけですが、まだこの米の値上がり分をしっかり転嫁した価格を発表している蔵が無い状況が不気味です。小さい規模でも数百万〜一千万円のコスト増で…だからこそ慎重になるのですが。


お酒の価格をどうするか、選択の時が!

posted by CHIYO at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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